田根剛展|未来の記憶 Archaeology of the future@TOTOギャラリー・間

時間があったので、TOTOギャラリーで開催されてる田根さんの展示会に立ち寄りました。東京オペラシティーアートギャラリーでも同時開催されています。TOTOがSearch&Reserchと題し設計のプロセスを展示しているのに対し、オペラシティーではDigging&Buildingと題しプロジェクトを大型の模型で展示しています。

田根さん特有の考古学Archaeologyからのアプローチの様子が散りばめられている展示構成でした。

壁には写真とスケッチが、展示スペースには棚に模型が置いてあるというそれ自体は至ってシンプルなものですが、その中身は実際のタイルであったり、古墳の形状の類型を表すものだったり、歴史を感じさせるものが多い印象でした。

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田根さんのバックグラウンドは正直あまり詳しくないので、どういった経緯で考古学に辿り着いたのか、どうやってエストニアやフランスで活躍し、レバノン人のパートナーと共同で設計作業をおこなうようになったのか、気になることが多かったので今度本を読んでみたいと思います。(自分が無知なこともあってエストニア国立博物館とスタジアムしか知りませんでした。。)

今年できたばかりの等々力の住宅は渓谷という周辺の敷地環境をとりいれ、低層を外部に開き、上層を閉じるというシステムが取り入れられている。

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個人的にはこの稼働中のプロジェクトに興味をひかれました。大小異なる3つの正方形が隣接したり、重なり合ったりしているなかで、曲面の壁を入れ込むことで、正方形は限りなく薄まっている。

週末住宅ということで無謀かもしれないが、完成したらぜひ中に入ってみたいと思いました。

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上階の展示は、今回は撮影禁止になっていたのだけれど、田根さんが作る空間が壁一面に写され、空間の良さを一番端的に伝えられる展示方法に思った。インスタレーションなどはそのまま、乃木坂に持ってきたかのようで、とても楽しむことができた。

田根さんのすごいところは、海外という異文化の地で考古学から建築を作り上げてしまうことだと思う。当然ながら現地の人の方が、その土地には詳しいはずで、歴史を調べる過程でも文化が違えばそれが障壁になってしまうと思われる。それでも、その国の人に受け入られるものを作り上げてしまうのは、田根さんが優れた感性を持っているからだと思いました。感性磨きたいです笑。

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