先日、東京大学大学院の建築学専攻の院試を終えてひと段落したので、院試までの流れや勉強法などを記録として残しておきたいと思います。(無事、第一志望の研究室に合格することが出来ました。)
年によっては形式が違うことがあります。しっかりと募集要項は確認してください。
目次
大学院入試をする意味
東京大学の大学院など、外部の大学院をあえて受ける人には、それぞれの受ける理由があると思いますが、この理由が単に「学歴が欲しい」といったものではなかなか厳しい道を歩むと思います。
大学院は研究する場であり、教授は教育者であると同時に研究者です。大学院入試ではどこも面接があり、必ず志望動機を聞かれます。そこで、建前で作った理由を述べても教授はそれを簡単に見抜くことができます。学歴ではなく自分の進みたい方向性を考え、それが志望の研究室でないといけないと自分の意志で話せないといけないかな、と思います。
また、院試は長期戦になり、また卒業研究と同時に行うことになり精神的にもかなり削られます。この大学院で研究をしたいという高いモチベーションをもって臨まないと挫折してしまうことにもなると思います。よく志望する動機を考えてから受験することで、たとえ受験に失敗したとしても自分の将来を見定める機会になり得ると思います。
試験科目
東京大学大学院
筆記試験
- 外国語(英語 TOEFL ITP)(TOEFL ibt のスコア提出も可能。)
- 専門科目Ⅰ 建築学全般に関する課題
- 専門科目Ⅱ 即日設計/計画・構法・建築史/環境/構造・材料の4つの中から選択します。
口述試験 面接試験を行います。この時には合否は決まっているともいわれています。
院試までの道のり
院試の勉強・対策を始める時期は人それぞれ異なりますが、早めに始めることに越したことはないです。自分自身、もう少し早めに対策を練れば楽に過ごせたと後悔している部分もあります。春休みのうちから、これまで学んだことを整理し始めてもいいかもしれません。
4月
多くの人は4年生になり、卒論に取り掛かることを決めたこの時期から受験する方向を決め、対策を始め出すと思います。
この時期は、まず情報を集めることがとても大事だと思います。将来やりたいことと研究室の活動を照らし合わせて、希望する進路を定めます。前にも書いたように、志望動機が曖昧なまま受験を始めると、途中で心が折れてしまうこともあると思います。明確な意志を持って取り組みましょう。
5月
過去問等を先輩や友達のツテを手に入れることが何よりも大切です。大学ごとに問題の出題傾向があり、それを先に見定めることで勉強自体を進めやすくなります。
6月
大学院の説明会があったり、研究室訪問もこの時期に行くことをお勧めします。実際に研究室に行ってみるとイメージとは違ったなんてこともあります。研究室に所属している人に会い、研究室でのプロジェクトや生活について聞くことは大切です。早めににこれらの用事は済ませましょう。
東大の出願はおおよそ7月ですが東工大は6月の場合もあるので気をつけましょう。また、出願関係の書類や研究計画書は想像よりも時間がかかるので、準備が早めにしておいた方が得策です。
7月
いよいよ試験本番が見えてくる時期です。過去問も一通りは目を通し、実際に解いてみることで後どの分野が足りないかを理解します。この時期には、一通り学習を終わらせることを目標としたいところです。(実際に院試を経験すると予定通りにはなかなか進みませんが、)。また、専門科目Ⅱの科目にも手をつけ始める頃です。特に、即日設計は何度も練習した経験がものをいいます。
8月
試験本番を一か月後に控えるこの時期は、学習の総まとめを行います。抜けている部分を補ったり、確認作業が主になってきます。また、英語があまり得意でない人はTOEFLの対策もした方がいいかもしれません。
この時期にどれだけ時間を使えるかで、試験の成績が大きく結果が変わってくる印象を受けます。院試生活もあと少しと踏ん張って乗り切りましょう。
試験当日
試験はそれぞれの科目が別日で行われるので、合計4日間にわたってのつけ長期戦になります。
他人の出来を気にしてもどうにもならないので、自分のこれまでの成果を出し切ることに全力を尽くしましょう。
院試を乗り切れば夏休みに入れるはずです。笑
結果発表
合否の結果は2018年度入試の場合は9月6日の午後4時に本郷キャンパスの掲示板に掲載され、少し時間を置いたのちに建築学専攻のホームページに合格者の受験番号と指導教員名が掲載されます。また、翌日付で合格通知書が発送され翌々日くらいには自宅に届きます。通知書が届いて改めて合格を実感することが出来ます。成績の開示され英語や専門科目の点数を知ることが出来ます。個人的には自分の想定していた点数と少し異なっており驚きました。
院試まとめ
大学院入試は大学入試とは違い、情報が十分に出回っていなかったりしブラックボックス化されている部分が多いと思います。逆に情報があるということは大きなアドバンテージにもなります。内部生が有利な部分はこうした情報が多く出回っていたり、簡単に手に入れることが出来ることです。
科目についての詳細なことは、他記事に記載しているので合わせてお読みください。
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