東大大学院の専門科目Ⅰの内容を科目ごとに解説していきます。
また、参考にしている教科書をいくつか紹介しています。教科書からそのまま出されている問題もあるので、教科書は手に入れたほうが良いと思います。
目次
【構造】
構造は不静定のラーメン構造の問題などが出題されることが多い印象です。
誘導も豊富なので、問題文に従っていけば自然ととれることも多いです。
この分野は年によって難易度も大きく変わることがあるのですが、得点源にしたい部分でもあります。
【構法・材料】
比較的範囲が絞られている部分なので、満点を狙いたい部分です。
重要な教科書として内田祥哉の「建築構法」があります。多くの大学でも教科書として採用されているかと思います。とてもまとまっている本で、建築士の資格を含め、今後、建築に関わっていくのであればこの教科書は一通りは抑える必要があると思います。
木構造の部位の名前(根太や垂木など)を覚えておけばそれだけで解答することのできる問題があったりもします。
また、材料は木材・鉄鋼・コンクリートの比重やヤング係数などの基礎情報は良く出題されます。
【環境】
以前は、計算する問題もあったのですが、最近の計算は簡単なもののみとなっています。
この分野も、問題で出される部分は限られてくるので比較的高得点を狙える部分です。また、過去問に出題されている図はどれも学ぶ上で重要なものなので確実に覚え自分の言葉で説明できるようにすることをお勧めします。
【計画】
過去問を見るとわかるのですが、ある年を境に傾向がガラリと変わっています。
近年の傾向で行くと長澤泰の「建築計画」から多く出題されています。これも教科書としても有名な本です。
これ以外には、岡田光正「建築計画」なども目を通しておくとよいかもしれません。また、東大生が授業で見学した建築物が出ることもあったようなので、そういった情報も手に入れることが出来たらなお良いかと思います。
【歴史】
専門科目Ⅰを通して一番の鬼門といわれ、深入りしないほうがいいとまで言われている科目です。西洋建築史・日本建築史ともに範囲が広く、勉強の終わり時が分からないです。
最近の傾向だと、図と設計者と関連語句の組み合わせを答える問題が続いてます。
図は建築学会が出版している「西洋建築史図集」と「日本建築史図集」から出されます。この2つの本に出てくる図は一通り見ておく必要があります。
また、加えて都市に関する図も多く出題される傾向があるので「都市図集」にも目を通しておくと安心です。よく出題されるのは、寺内町や工業都市、コルビュジェの300万人のための現代都市などがあります。こうやって、都市について挙げてみるだけでも幅が広いことが分かります。
以上が、専門課題Ⅰについてのまとめです。参考になればと思います。大学院入試に関するテキストは以下のリンクにまとめてあるので、もし興味があればご覧になってください。
最後に、大学院試のスケジュールや他科目に関するページのリンクです。参考になれば幸いです。
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