6月19日行われたレクチャーについての後編です。まだ読んでない方は前編を是非。
藤原さんのシチュアシオニストとフルクサスの話に続いて、鈴木さんから4人の人物についての話があります。時代はロシア革命の前後のロシア構成主義の人物について。まず、マーレヴィッチはシュプレマティスムの画家で建築もしていた人物。抽象を徹底しておりバウハウスにも影響を与えた人。次にタトリンという人物。第三インターナショナル塔を構想し、これはフォスターにも影響を与えていると言われる。続いてエル・リスツキー。ロシア構成主義の小集団の人物とリスツキーのレーニン演説台のコラージュ写真。鈴木先生自ら作ったというもの。(画像検索すると出てきます。)ザハはリスツキーを後継しているという。最後にゴードン=マッタ・クラーク。ちょうど東京国立近代美術館で展示会をしているという。FOODという料理店で食事する様子を作品したり、家を真っ二つに切り裂いたものなどの作品がある。切り方が建築を分かっている人間だから出来るもの。
次に、藤原さんから建築の反復について。良い建築は反復させられるし、反復せざるを得ない。実際に建築が作られるとき、既に建築家の元を離れ大工さんのもとに反復されている。反復は劣化。京都の大学のプロジェクトのこと。6万平米という広さで、京都という都市をも変えかねないプロジェクト。時間軸について考え、スーパーストラクチャーは人間の時間軸を超えて残ることを考えているという。多くのアトリエ事務所などが集まる小集団で結成。
鈴木さんが行ったDUBMATCHの紹介。2つの対象物の比率を変えて見比べる。まずはミケランジェロとドナテッロのダビデ像を比べる。ドナテッロはミケランジェロよりも古い時代の人。比率を変えるとドナテッロのダビデ像は不恰好になるがミケランジェロの方は勇ましい。コロッセオとパルテンノンを比べると、パルテンノンは崩れてしまう。コルビュジェのサヴォア邸は崩れて、テラー二のカサ・デル・ファッショは持つ。鈴木さんはコルビュジェを下げてテラー二を推したい人らしい。崩れてしまう建築は比率によってもっている空間といえる。
鈴木さんの物質試行50、51、53は平面の比率を変えたもの。53は福島の原発を覆う石棺のようなものを基本設計までしたというが、話が来ないらしい。
藤原さんからコルビュジェって評価されすぎではという話。鈴木さんも同じ意見だが、世界に対して自分の理論の発信を自分でおこなったこたは評価できると。コルビュジェの建築は絵画のシークエンスのようだと。
続いて質問。会場にいた富永さんから。施主も一緒になると小集団のようになるが、担当分けは難しいと。これに対しては、やはり難しいと。藤原さんからは小集団であることを宣言しないと自覚は生まれないと。
ダブマッチを立面以外でもやらないのかという質問に対しては、正直めんどくさくなっているとのこと。50ほどのダブマッチをやっている鈴木さんは内観などもやろうと考えたことはあったがきりがないと。
反復のことについてロースは反復をすすめていたという。職人のような丁寧さが建築家にはないという。
レクチャーの内容はこのような感じです。実際はもっと映画のことなど脱線したのですが、自分自信の知識不足と記憶の劣化によってこのような感じでまとめました。
来週のレクチャーは、もっと予習したうえで新鮮な状態で残します。
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