エスカレーターと建築

先日の『マツコの知らない世界』で換気扇や室外機などとてもコアな内容で特集が組まれていたが、その中でも田村美葉さんによるエスカレーターの部分が特に面白く自分の興味に近いものであった。

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原広司の梅田スカイビルのなど建築学生でもよく知っている建築であったり、よりコアなディテール部分やタイプなどにも渡る幅広い内容であった。スパイラルタイプのエスカレーターを中心的に取り上げられている中で、ランドマークプラザのエスカレーター7は小さい頃から印象に残るもので、エスカレーターの持つ象徴性の高さは新しい発見でもあった。

原広司の2本のエスカレーターは、その立ちずまいもだが、空中に抜けていく体験は日常にはない特殊体験も特殊なものになっていると思う。この体験は渋谷ストリームで感じるものにも近いものがあるし、横浜のNewomanでもヴォイドを突き抜けていく体験は出来るのかもしれない。最近の建築の一種の流行りなのかもしれない。原宿ウィズのユニクロの店舗内にできたエスカレーターも中央が空いており象徴的である。

パリのポンピドゥーセンターもエスカレーターが大きく外側に見えるように出ており、一度上まで登るという体験もとても面白いが、何度見てもこのエスカレーター前の広場の光景はどうして生まれるのかが不思議である。エスカレーターがあることによって側面に常に人の動きがあることが何かしらの影響を受けているのかもしれない。

エスカレーターに生まれる人の体験は、中々予測できるものではないし、そこまで深く研究されてないのかもしれないが、静止する人とダイアゴナルに移動していく人の関係は興味深いと思う。

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